公正証書関係 相続と遺言についてご案内します

相続・遺言について

遺言の必要性

相続で大事なことは「争続」にならない(もめない)ことです。

裁判になって長期化すると裁判費用がかさみますし、弁護士に依頼すると弁護士費用もかかります。

もめる背景には、遺産分割協議での相続分の不均衡以外にも「行方不明者がいる」、「海外で連絡がつかない」、「別れた相手に子どもがいる」、「隠し子がいた」、「家庭関係が複雑」、「不動産が多い」 などがあります。

遺言のメリットは自分の財産の処分などを自分の意思で決められるということと、
無用な争いを避けることができることです

遺言書がない場合は、法定相続分通りに相続するか、法定相続人全員の協議により遺産分配協議書を作成して相続するか、いずれかの方法になります。

そこで、次のような場合には、遺言書を作成しておく必要があります。
●息子の嫁に財産を残してやりたい場合
●法定相続人が居ない場合
●子供の相続に差をつけたい場合
●孫に相続させたい場合
●内縁の妻に財産を残してやりたい場合
●相続人以外の者に財産を贈りたい(遺贈したい)場合
●相続人の中に相続させたくない者が居る場合
●条件付で相続又は遺贈を行いたい場合
●遺言の執行を専門家に任せたい場合

遺言があれば、原則、その内容が実行されます。ただし、
【1】相続人全員で協議をし、その内容に納得できるなら、遺言によらず相続財産を処分できます。
【2】税金・費用等の問題を考慮しなければ、遺言の内容を実行した後、相続財産を分配することもできます。

遺言の内容は書き方次第で柔軟なものができます。
とりあえず遺言書を作成しておく!これだけでも効果があるのです。

遺言の作成、遺言に関するご相談は、こちらまで

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遺言の種類

遺言には以下の5種類の方式があります。

普通方式 ●自筆証書遺言   ●公正証書遺言   ●秘密証書遺言
特別方式 ●危急時遺言   ●隔絶地遺言

ここでは一般的によく利用される、自筆証書遺言と公正証書遺言について触れます。

自筆証書遺言
作 成 全文自筆、作成した日付、署名押印
費 用 無料
保 管 遺言者が自分で保管
開 封 家庭裁判所で検認時に開封
メリット いつでも自由に書ける。秘密にできる。
デメリット 紛失・改ざん・隠匿などのおそれがある。不備により争いになるおそれがある。
公正証書遺言
作 成 遺言者本人と証人2人で公証役場に出向き、公証人が作成
費 用 公証人手数料(相続財産の価額による)、その他がかかる。
保 管 原本は公証役場で保管、正本と謄本は遺言者が保管
開 封 その場で開封できる
メリット 安全。口がきけない・字が書けない・出向けないなどでも作成できる。
デメリット 費用がかかる。証人から内容が洩れる可能性がある。
証人になれない者
未成年・成年被後見人・被保佐人
推定相続人・受遺者・およびそれらの配偶者・直系血族
※費用はかかりますが、公証役場で証人を用意してくれます。
自筆証書遺言のデメリットを考えると、費用はかかっても公正証書遺言のほうが安全確実ですので、
公正証書遺言の作成をおすすめします。

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遺言書がある場合の手続き

【1】遺言書の種類を確認します。
『CASE1』遺言書が公正証書遺言のとき
そのまま手続きに移ります。遺言書の内容に従い実現していきます。
(公正証書遺言は、公証役場でその有無を検索できます。)
『CASE2』遺言書が自筆証書遺言のとき
開封せず、まず家庭裁判所に検認の請求をしなければなりません。
検認には相続人全員に遺言書の存在を通知するとともに、遺言書の偽造・変造を防ぐ意味がありますので、ドラマのように遺言書が見つかったからと中身を見てしまうと5万円以下の過料に処せられますし、争いの元になりかねません。
(相続についての家庭裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所になります。)
検認の請求をすると、検認期日が相続人全員に告知されます。
検認後、手続きに移ります。
【2】遺言書に遺言執行者の指定があるか確認します。
指定された遺言執行者が受任したときは、あとのことは遺言執行者に任せます。
遺言執行者の指定がない場合、指定された者がいない(または受任しなかった)場合は、家庭裁判所に遺言執行者の選任の請求をします。
遺言執行者を指定しない場合、相続人全員で遺言の執行を行うことになりますが、全員で手続きを行うのは大変ですし、認知や相続人の廃除・廃除の取消は遺言執行人が手続きしなければならないこともあり現実的ではありません。

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遺言書がない場合の手続き

【1】原則として、相続財産を法定相続分に従って各相続人で分けることになります。
ですが、相続財産に不動産などがある場合、均等に分割することは難しくなります。
よって、相続人全員で協議をして法定相続分と異なる割合で分割することができます。
これを遺産分割協議といいます。
相続人の欠けた遺産分割協議は無効です。
【2】遺産分割協議が整えば、遺産分割協議書を作成し、その内容をもって不動産登記などを行うことができます。
あまり好ましい方法ではありませんが、例えば、不動産と預貯金を別々の協議書にするなど、必ずしも1つの遺産分割協議書である必要はなく、それぞれ署名と実印による押印があれば有効です。
金融機関については、それぞれに決まった書式を求められることがありますので、
相続人全員の署名と実印の押印、印鑑証明書の添付ができれば、解約等が可能です。
ただ、協議が整うまで預貯金のみ処理するということはあまりありません。
相続手続きが困難な場合は、ご依頼ください。

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相続順位と法定分

第1順位
配偶者と子(子がいなければ、孫→ひ孫と何代でも代襲します。)
法定相続分は 配偶者1/2、直系卑属全員で1/2
第2順位 子(直系卑属)がいない場合
配偶者と直系尊属(親がいなければ、祖父母と何代でも遡ります。)
法定相続分は 配偶者2/3、直系尊属全員で1/3
第3順位 直系尊属がいない場合
配偶者と兄弟姉妹(兄弟姉妹がいなくても、その子どもたち(甥姪)がいれば代襲します。)
法定相続分は 配偶者3/4、兄弟姉妹全員で1/4
※昭和37年7月1日~昭和55年12月31日以前に死亡した人の相続分は上記と異なります。

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相続人

相続順位により相続人が決まっても、その立場によりさらに細かく相続分が分かれます。

胎児
生まれていると見なします。死産のときは相続人でなくなります。
養子
普通養子は実子と同じ立場で相続できます。
また、普通養子の人は、生みの親と育ての親の両方からの相続権があります。
特別養子は育ての親からのみ、相続権があります。
夫婦に連れ子がいる場合、お互い相手の子と養子縁組していないと、不公平なことになってしまいます。
非嫡出子
認知された子のみ、相続権があります。
ただし、被相続人の死後3年以内に家庭裁判所に強制認知の訴えをして認められれば相続人になります。
相続分は嫡出子の1/2になります。
半血の子
異父母の兄弟姉妹の関係では、相続分は実子の1/2になります。
内縁の相手
相続権はありません。
行方不明者
◇失踪して7年未満のとき……不在者財産管理人を家庭裁判所で選任。
◇失踪して7年以上のとき……家庭裁判所で失踪宣告を申し立て、死亡したこととみなすことができます。
相続放棄した者
初めから相続人でないとみなされ、代襲相続もありません。
父母の相続放棄後、祖父母の相続が発生した場合、祖父母の代襲相続人になれます。
相続欠格の者
当然、相続権はありません。 
ただし、相続欠格者に子がいれば代襲相続します。
相続廃除された者
相続欠格者と同様、相続廃除者に子がいれば代襲相続します。
生前に家庭裁判所への申し立てや、遺言による廃除はできますが、家庭裁判所の審判が必要で、余程酷くない限り廃除は認められません。
※相続人に未成年者がいて、その親(親権者)も相続人の場合、未成年者のために、特別代理人の選任を家庭裁判所に申し立てます。

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