公正証書関係 離婚についてご案内します

離婚について

離婚協議書

公正証書による場合は次の事項について記載されます。

『離婚の合意』、『親権者と監護者の定め』、『養育費』、『子どもとの面接交渉』、『離婚慰謝料』、『離婚による財産分与』、(年金分割)、『住所変更等の通知義務』、『清算条項』、『強制執行認諾』

公正証書にするメリットが大きいのは強制執行認諾年金分割です。

養育費など長期にわたる支払いの場合、滞りがちになります。
金銭の支払いに不安があるときは、万一に備え公正証書にし、面倒な手続きを省略して強制執行できる「強制執行認諾」を入れるほうがよいでしょう。

個々の事項についての注意点
●親権 「法的な代理や財産管理」と「しつけや教育など子どもの世話」の面があります。
通常一体としたものですが、監護者となることで、子どもと一緒に暮らし育てることができます。
ただし、法的な決定権は親権者にあるので、離婚後も付き合いが残ることになります。
●面接交渉権 子どもの意思を尊重し、成長の度合いや親子関係を考慮して決めるとよいでしょう。
ただし、養育費と感情が交錯するようであれば、妥協点で細かく指定するというのも1つの方法です。
●養育費 子どものための費用ですが、残念ながら結局は単に財産的負担ととらえられ、支払われなくなることが多いそうです。
協議書で書面にしたとしても実際に支払いを求めるには手続きが困難です。
そのためにも強制執行認諾文付きの公正証書の作成を勧めます。
養育費は金額を決めても、リストラにあうなど支払えない状況もでてきます。
そのようなときは養育費の増額・減額ができます。
ただし、勝手にできるものではなく、お互いの合意または家庭裁判所の審判が必要です。
養育費の金額や書き方は個々の事情で様々です。
いつまで・ボーナス・支払いの猶予・特別な事情・年齢による増額・子どもが2人以上・再婚・保証など相手と話をしてどうするのかしっかり決めておかなければなりません。
●慰謝料 離婚に因果関係がある不貞行為や暴力・虐待があったときに請求できます。
請求する場合も離婚の日から3年で時効になり請求できなくなります。
また、慰謝料のことを定めず、離婚協議書に清算条項を入れてしまうと3年以内でも慰謝料は請求できなくなりますので、注意が必要です。
慰謝料を一括でもらえないときは、分割にすることもできます。
ただし、分割にすると養育費同様、支払いが滞りがちになりますので、公正証書の作成を勧めます。
慰謝料に税金はかかりませんが、不当に高額な慰謝料を受け取った場合、贈与税がかかる可能性があります。
●財産分与 いくつかの意味がありますが、婚姻中に夫婦の協力によって築き上げた財産を分けることです。
よって、婚姻中に購入したどちらか一方の単独名義の不動産や支給されることが確定できる退職金も財産分与の対象となり、逆に婚姻前から持っていた財産や相続で得た財産は対象外です。
不動産の評価は離婚時の時価で行います。
財産分与の時効は2年ですので、値上がりを待って……、というわけにはいきません。
財産分与も慰謝料同様、税金はかかりません。
ただし、不動産を財産分与した場合、購入時より価格が上がっていれば分与した側には譲渡所得税がかかりますが、居住用不動産の場合は控除がありますので結果として課税されないこともあります。
分与を受けた側には不動産取得税と登記の際の登録免許税、そして毎年固定資産税がかかります。
●年金分割 特に専業主婦に注目されていますが、大事なことは、自分自身が年金受給資格を満たしていないと年金がもらえないということです。
原則として、通算25年以上年金に加入し、保険料の未納があってはいけません。
そして、離婚による年金分割をしても、もらえるのは自分が年金を受給できる年齢に達してからです。
そして自営業者の妻はもらえないということです。
次に、年金分割をするとしても、婚姻期間中の年金を分割するため、婚姻期間が短ければあまり大きな額になりません。
また、平成20年4月から施行された第3号被保険者の年金分割において、施行前の婚姻期間中、共働きだった場合、お互いの厚生年金の合計の1/2を上限とするため、第3号被保険者期間以外ではやはり大きな額にならず、中には逆転することもあります。
日本年金機構の情報提供請求を利用すれば、分割した場合の年金見込額が分かります。
それを確認したうえで検討されてはどうでしょうか。
金額が小さければ、ここでもめるくらいなら諦めるのも1つの方法です。
年金分割の手続きは、離婚をしたときから2年以内に年金事務所に年金分割の請求をしなければなりません。
請求の時には協議による合意か家庭裁判所による按分割合が決定していなければなりません。
年金分割をするときもやはり公正証書の作成をお勧めします。
●清算条項 「お互い、もう他に請求するものはありません。」と宣言する文です。
この条項を入れるのであれば、本当にないか確かめてからにしてください。
●強制執行認諾 「養育費などの金銭が支払われない場合に強制執行されても文句を言いません。」と宣言する文です。
離婚協議書を公正証書にする最大のメリットがここにあります。
金銭債務が履行されない場合、裁判手続きを経ることなく、いきなり強制執行ができます。

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離婚後の生活設計

一番の心配事はやはりお金の問題です。

離婚後、実家に戻るのか、一人で(子どもと)暮らしていくのか、
財産分与により不動産をもらったのかといった個々の状況により、生活にかかる費用は大きく変わってきます。
何より生活するためには働かなくてはなりません。働く先と保育園など子どもの預け先の確保は必須です。
できれば離婚前に決めておいた方がよいでしょう。

ライフプランを作成し、離婚後の貯蓄・収入・支出を検討し自分の生活について考えてみましょう。

離婚したら、手続きしなければならないことが数多くありますが、社会保険は大きく変わりますので、医療保険と年金の手続きを忘れてはいけません。

また、(結婚すると必ず男性の戸籍に入るわけではありませんが、説明上)女性は離婚で自分の戸籍は変わっても、子どもの戸籍は父親の戸籍に入ったままのこともあります。
もし、母親の戸籍に移したとしても、再婚して相手の戸籍に入ったとき、子どもの戸籍は母親の戸籍に残ったままになります。
子どもを再婚相手の戸籍に入れたいときは養子縁組をしなければなりません。

養子縁組をすることで、子どもは再婚相手の相続人となることができます。
上記のような理由で、女性側の子どもと再婚相手との養子縁組が行われることは多いですが、意外と忘れがちなのが、再婚相手の子どもと女性の養子縁組です。これがないと、新しい家族なのに女性(母)が死亡したときに、相続権の「ある子」と「ない子」ができてしまいます。

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離婚に絡む気になるお金

離婚時・離婚後の様々な状況によりお金の問題がでてきます。
こんなときは?ということについて記述します。

不動産の財産分与
夫名義で購入しローンを組んだ不動産に、妻が住む場合、夫が自分に関係ないローンを払うかという問題があります。
また、住宅ローンが夫婦で連帯債務となっている場合、このまま離婚してしまうと他人のために債務を負うことになってしまいます。
ローンの問題は離婚前に解決しておいたほうがよいでしょう。
妻に支払能力があれば、
(1)金融機関の承諾を得て、ローン名義を妻に変更する。
(2)名義はそのままで妻が払う。
方法があります。
妻に支払能力がなければ、
(1)慰謝料や財産分与の額にもよりますが、ローン(繰り上げ返済)に充てる。
(2)ローンを見直し変更する。
金融機関が関係しますので、他に保証を付けられるかなど、とにかく金融機関との相談が必要になってきます。
現金を財産分与した場合の税金
次に該当するケースを除き、支払う側、もらう側ともに税金は一切かかりません。
(1)社会通念を超えるほど財産分与された金額が多すぎる場合
(2)贈与税や相続税を逃れる目的で離婚を手段に財産分与された場合
不動産を財産分与した場合の税金
不動産などは時価が変動しますので、以下の例で考えてみます。
(1)10年前に夫が3,000万円で購入した投資用不動産を妻に財産分与
(2)不動産の時価は現在4,000万円になっている
この場合、夫に対して差額1,000万円の20%の譲渡所得(所得税、住民税で200万円)がかかります。
夫は不動産を手放し、さらに200万円の税金を払うことになります。
なお、購入時より値上がった株式等を財産分与した場合も同様の扱いとなります。
妻は別途、不動産取得税がかかることになります。
マイホームを財産分与した場合の税金
上記のように財産分与した不動産がマイホームであった場合には、
「居住用財産の3,000万円の特別控除」という特例を活用できる可能性があります。
この特例は、一定の要件を満たす場合、3,000万円までの売却益に対しては税金がかからないという制度で、財産分与では売却益=差額を考えます。
ただし、この制度は配偶者や親族等へ譲渡した場合は対象外となります。
つまり、離婚が成立するまでは配偶者ですから、「居住用財産の3,000万円の特別控除」を使うには、必ず離婚が成立してから財産分与するという順番でなければなりません。
ローンと不動産の分与は離婚のタイミングに注意が必要です。

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